この表示をご覧ください、何か気付くことはありませんか?広島城という観光地には3ヶ国語の訳がついていますが、県庁や病院は英語のみです。つまり、「外国人旅行者には(比較的)たくさん翻訳を提供するけど、外国人住民は英語で十分なんじゃない?」という製作者の心中が見えます。こういう言語サービスにどんな翻訳がついているか見渡してみると、広島に限らずどこでも最優先されているのが英語です。「英語でええやないか!国際語やぞ!」という声が聞こえてきそうですが、ちょっと立ち止まってみましょう。日本在住の外国人ランキングを紹介します(2011年)。
1 中国 68 万7,156(32.2%)
2 韓国・朝鮮 56 万5,989 人(26.5%)
3 ブラジル 23 万552 人(10.8%)
4 フィリピン 21 万181 人(9.8%)
5 ペルー 5万4,636 人(2.6%)
一目瞭然、英語母語話者なんていません。フィリピン人は英語が通じると思っている人がいますが、母語ではないので通じない人もたくさんいます。
もういっちょ別のデータを示します。国立国語研究所が行った「生活のための日本語:全国調査」結果報告(2009年)によると、在日外国人1662人にアンケート調査をした結果、日常生活に困らない言語として英語を選んだ人は・・・
601人で、全体の36.2%です。
打率が3割6分だと考えてください。プロ野球では見事に首位打者ですが(英語が国際語と言われる所以です)、街の標識が4割にも伝わらないのでは困ります。もちろん中国語話者は漢字を読めばいいので、冒頭の看板は問題ありませんが、伝わっていない人もたくさんいることになります。ちなみに同じ調査で日常生活に困らない言語として日本語を選んだ人は、なんと1026人、全体の61.7%です。つまり、標識に英語を追加するよりも、振り仮名を振ったほうが伝達効率は上がる可能性があります(何よりコストが安い!)。こういったデータが街の標識に反映されるといいですね。
ちなみに外国人住民の英語は母語ではないので、我々でも読める程度の英語でないと困ります。
1 中国 68 万7,156(32.2%)
2 韓国・朝鮮 56 万5,989 人(26.5%)
3 ブラジル 23 万552 人(10.8%)
4 フィリピン 21 万181 人(9.8%)
5 ペルー 5万4,636 人(2.6%)
一目瞭然、英語母語話者なんていません。フィリピン人は英語が通じると思っている人がいますが、母語ではないので通じない人もたくさんいます。
もういっちょ別のデータを示します。国立国語研究所が行った「生活のための日本語:全国調査」結果報告(2009年)によると、在日外国人1662人にアンケート調査をした結果、日常生活に困らない言語として英語を選んだ人は・・・
601人で、全体の36.2%です。
打率が3割6分だと考えてください。プロ野球では見事に首位打者ですが(英語が国際語と言われる所以です)、街の標識が4割にも伝わらないのでは困ります。もちろん中国語話者は漢字を読めばいいので、冒頭の看板は問題ありませんが、伝わっていない人もたくさんいることになります。ちなみに同じ調査で日常生活に困らない言語として日本語を選んだ人は、なんと1026人、全体の61.7%です。つまり、標識に英語を追加するよりも、振り仮名を振ったほうが伝達効率は上がる可能性があります(何よりコストが安い!)。こういったデータが街の標識に反映されるといいですね。
ちなみに外国人住民の英語は母語ではないので、我々でも読める程度の英語でないと困ります。
この大通り‘Boulevard’はちょっと難しいんじゃないかな~。‘大通り’で辞書をひくと、「avenue, broadway, main street」なんてのが上がってきます。この3つのどれかなら、‘Boulevard’よりは伝わるんじゃないでしょうか。英訳をつけるにしても、まだまだ配慮が必要ですね。
(岩田一成)
(岩田一成)