2015年2月22日日曜日

フィンランドとドイツそして台湾の飛行場

フィンランド・ヘルシンキの飛行場とドイツ・ベルリンの飛行場のサインの大きな違いは「言語表記の有無」にありました。
ヘルシンキはアジアからヨーロッパ各地へのハブ空港となっていてアジアから大勢の観光客が訪れます。アジア地域では日本語、中国語、韓国語それから英語の話者数が圧倒的多数を占めているための影響もあり、フィンランド語に加えそれらの言語を表出します。
非常に面白いのは、この前の記事にあるように、フィンランドもほとんど言語を使わないサインが登場します。それは、飛行機から降りたときに最初に目にするサインは<ピクトグラム+文字表記>によるサインでした。これについては、別途考察を行います。

一方ドイツのベルリンはEU圏から観光客が訪れるため、各国語での表記は数が多く表記は困難かと思われます。また、代表的にいくつかの言語を選んで表記すると他の国との摩擦もおきかねません。チェコ語とスロバキア語はほとんど同じ言語であると言ってもいいくらいですが、国家が2つになって以降別の言語であると主張しています。言語と国家の関係というものが強く反映しています。ということで、ドイツ的合理主義もあり、ベルリンの飛行場では極力言語での表記を避け、ピクトグラムがもちいられています。そうすることにより、EU圏の多言語問題にも摩擦を生じさせることなく対応することができます。

さらに、台湾の到着ロビーのサインは漢字表記が一番大きく、英語は小さな文字で書かれています。こうした文字の大きさというものも比較対象となってきます。

(倉林秀男)